常武電鉄1000系(初代)1次車 ※全車廃車済
常武電鉄1000系(初代)2次車

常武電鉄線(現ちばらき線)開業時に登場した形式である。
1975年から1983年にかけ、6両編成35本計210両が製造された。
京王6000系の1973年以降製造車をベースにしており、外観や電装品類は前面以外概ね同一である。
但し京王とは異なり全電動車とし、起動加速度を高めると共に雨天時の空転対策を行った。
釣り目状のライト配置は、常武の車両のトレードマークとして今なお踏襲されている。
1983年に製造された5本は2次車と呼ばれ、初期製造車から外観が一部変更されている。

1988年から89年にかけ、ちばらき線の8連化に伴い編成組替えが行われ、2両編成2本、6両編成29本、8両編成4本となった。
更に1997年から98年にかけ、ちばらき線の10連化に伴い再度編成組替えが行われ、2両編成11本、6両編成2本、8両編成22本に改められた。
全車両がちばらき線の沼南車両区所属であったが、つくば線車両の検査に伴い、つくば線を代走していた時期もあった。

2009年より廃車が始まり、初期に製造された編成から4000系及び1000系(2代目)への置換えが進められた。
定期運用は2023年3月改正を前に離脱し、同11月現在は6両編成1本を残すのみとなっている。
稀に臨時や団体列車として、電鉄池袋―電鉄龍ケ崎間を走行することがある。

主要諸元

最高運転速度110 km/h
設計最高速度120 km/h
起動加速度3.3 km/h/s
減速度(常用)4.0 km/h/s
減速度(非常)4.5 km/h/s
全長20,000 mm
車体長19,500 mm
全幅2,800 mm
車体幅2,780 mm
主電動機出力150 kW×4
制御方式界磁チョッパ制御
制御装置回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
保安装置京王形ATC

編成表

2023年3月時点の編成表はこちら

編成組替え

1000系(初代)は、当初35編成全てが6連で登場した。
1988年以降、ちばらき線の8連化対応に伴い、1000系(初代)6両固定編成を8両編成と2両編成に組み替えた。
下図の通り、6連3本から8連2本と2連1本へ組成変更が行われた。
組替えの手順は下記の通りである。

  1. 先に2連化される編成が運用を離脱
    編成を解消し、先頭車と中間車ユニット2連ずつに組替え
  2. 続いて6連1本が運用を離脱
    中間車ユニットを組み込み、運用復帰
    これを1本ずつ、2本に実施
  3. 2連化された編成が運用復帰
1000系(初代)の編成組替え

上記の組替えは、1988年から90年にかけて計9編成行われた。
その後、ちばらき線の10連化に伴う8両固定編成追加に伴い、1996年から98年にかけて計24編成に追加実施された。
最終的に6連は2本のみとなり、他は2連11本、8連22本に組み替えられた。
改番は行われなかったため、8連は編成によってデハ1200-デハ1300またはデハ1400-デハ1500が2両ずつ含まれることとなった。